建設副産物実態調査報告
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建設副産物実態調査報告
2022年2月15日に環境省より「産業廃棄物の排出及び処理状況等(令和元年度実績)について」が発表されました。
※グラフ等の数値は四捨五入等によって合計値があわない場合があります。
建設廃棄物の比率は横ばい-R1環境省調査-
産業廃棄物の全排出量は前年度(平成30年度実績)に比べ、約700万トン(約1.9%)増加しています。
業種別の排出量から建設業を見てみると、構成比では平成30年度は19.9%でしたが、令和元年度は20.7%となっており、排出量を見ると、7,548万tから7,971万tと423万t(6%)の増加となっています。
産業廃棄物の業種別排出量(環境省)
建設業の産業廃棄物排出量の推移(環境省)
調査年度 | 総排出量(万t) | 建設業排出量(万t) | 比率(%) |
---|---|---|---|
H9 | 41,500 | 7,714 | 18.6 |
H10 | 40,800 | 7,907 | 18.6 |
H11 | 40,000 | 7,623 | 19.1 |
H12 | 40,600 | 7,901 | 19.5 |
H13 | 40,000 | 7,615 | 19.0 |
H14 | 39,300 | 7,351 | 18.7 |
H15 | 41,200 | 7,501 | 18.2 |
H16 | 41,700 | 7,906 | 19.0 |
H17 | 42,200 | 7,647 | 18.1 |
H18 | 41,800 | 7,753 | 18.5 |
H19 | 41,900 | 7,725 | 18.4 |
H20 | 40,400 | 7,647 | 18.9 |
H21 | 39,000 | 7,364 | 18.9 |
H22 | 38,600 | 7,321 | 19.0 |
H23 | 38,100 | 7,540 | 19.8 |
H24 | 37,900 | 7,412 | 19.6 |
H25 | 38,500 | 8,035 | 20.9 |
H26 | 39,300 | 8,161 | 20.8 |
H27 | 39,100 | 8,185 | 20.9 |
H28 | 38,700 | 8,076 | 20.9 |
H29 | 38,600 | 8,394 | 21.7 |
H30 | 37,900 | 7,548 | 19.9 |
R1 | 38,600 | 7,971 | 20,7 |
建設廃棄物全排出量の約12%、最終処分量では約34%を建設汚泥が占める
(国土交通省:平成30年度建設副産物実態調査)
国土交通省が実施した平成30年度の建設副産物実態調査によると、平成30年度建設副産物の全体排出量は約7,440万tで平成24年度に比べて約171万t増加しており、建設汚泥も590万tと増加しています。国土交通省の発表によると、前回調査(平成24年度)に比して建設廃棄物で約2.4%増、建設発生土は約5.8%減となっています。
建設副産物の最終処分量は全体で212万tとなっており、品目別の最終処分量を見ると、排出量で77%を占めているアスファルト・コンクリート塊とコンクリート塊を併せた最終処分量は35万t(約17%)となっています。一方、建設汚泥(建設汚泥、泥土等)は全体排出量の約8%に対して最終処分量は33万tであり、建設発生土木材及び建設汚泥、建設混合廃棄物については「建設リサイクル推進計画2014」の平成30年度目標を達成しています。
品目別建設廃棄物の排出量(国土交通省、平成30年度)
品目別最終処分量(国土交通省、平成20年度)
建設副産物の品目別の再資源化率の推移
(建設汚泥の工事間利用は0.3%)
アスファルト・コンクリート塊及びコンクリート塊は前回調査と同様に、ほぼ100%に近い数値で推移しています。建設汚泥(建設汚泥、泥土等)の再資源化及び縮減を併せた再資源化率は、平成24年度の85.0%から平成30年度は94.6%と大幅に上昇しています。その再資源化等率の内訳を見ると、再資源化施設における縮減が11%、再資源化施設後再利用が83%となっており、建設汚泥(再資源化率、再資源化等率)は、平成7年度以降上昇傾向にあります。しかしながら、工事間利用については前回調査の1%から0.3%に減少しており、未だに現場での有効利用は促進されていない現状となっています。
品目別再資源化等量(国土交通省、平成30年度)
全国での建設汚泥のリサイクルフロー
国土交通省、平成30年度建設副産物実態調査結果より