推奨技術 安定処理技術

粒状固化工法
建設汚泥の再資源化技術としては、脱水処理,安定処理,乾燥処理が代表的な技術であり、現場内処理においては安定処理が主流となっています。
「安定処理」とは、軟弱な土にセメントや石灰等の固化材を添加混合し,施工性を改善するとともに,強度の発現増加を図る化学的処理技術であり、泥リ協では粒状固化工法を推奨しています。
粒状固化工法は、流動性(流れる)を呈する建設汚泥や浚渫土などに、その流動の程度(フロー値等)に応じて固化材及び高分子凝集剤を添加し、これを新たに開発した特殊連続ミキサーに投入して30~50秒程度攪拌することにより、固化した処理土を粒状に生成することにより土質材料として再資源化し、路盤材、埋戻し材及び堤体材料等として再生利用する工法です。


- 要求品質を確保(第2〜4種処理⼟)
- 処理コストの低減
- ⼟壌環境基準を満足


泥⼟(建設汚泥)
⾼圧噴射撹拌⼯法排泥

安定処理

改質⼟
泥⼟処理から処理⼟の流⽤までの流れ

処理⼟の利⽤⽤途例 建設汚泥処理

利用用途例

構造物の裏込め

河川堤防

道路路床・道路路体
本⼯法の特徴
- 泥土を産業廃棄物として処理するよりも経済的
- 要求品質に対して柔軟な対応が可能
- 処理土は、ハンドリングに優れており、かつ制泥土化しない
- 処理土の用途範囲が広い
- 固化材の添加量低減(コスト低減)
- 施設がコンパクトで施工ヤードの制約が少ない
- 敷地境界における騒音振動が基準値以内
- 標準積算基準が整備されている
- 多くの施工実績を有している


ネオ・イーキューブシステム
従来技術であるイーキューブ(E3)システムの施工実績を踏まえて、リサイクルの「質」の向上を目指して、ため池やダム湖に堆積している底泥土をの内(基盤土)に活用できる技術です。
- ため池に堆積している底泥土を取り除くことで、貯水容量が確保できるとともに、豪雨時の洪水調節機能により、下流域の洪水災害の防止もしくは減災が期待できます。
- ネオ・イーキューブ工法により、従前は内陸受入れ地(低地盛土、山砂利等採取跡地埋立て、処分場覆土、湖沼などの水面埋立て)又は産業廃棄物(汚泥)として処理したため池底泥土を、農業農村整備事業に有効利用できます。

本技術で期待するインパクト
- ①ため池の機能回復(有効貯水容量確保⇒農業用水確保)
- 浚渫土砂の有効利用先が確保できれば、ため池整備事業のコスト縮減となるとともに、浚渫により有効貯水容量が増える。
- ②ため池の洪水調節機能(下流域の洪水軽減)
- 浚渫により有効貯水容量が増えることで、豪雨前に貯水地の推移を低下させて“空き容量”を大きくとることで洪水調節機能をアップ(強化)する。
- ③農地大区画化に伴う農道の路体及び路床材
- 農道整備工事における路体及び路床材等の土木資材として、ため池底泥土の改良土を活用することで、農道整備工事の事業費が削減できる。
- ④農地の汎用化に伴う入替作土材
- 環境安全性の検証を踏まえたうえで、要求品質を満足した、ため池底泥土の改良土を活用できれば、入替作土に掛かる材料費が削減できる。
- ⑤農地大区画化、汎用化に伴う用排水設備の理戻し材
- 理戻し材等の土木資材として、ため池底泥土の改良土を活用することで、事業費が削減できる。